10月の川柳教室

10月から新学期を迎え、受講生が12人になりました。午後のベテランクラスからの編入もあり、大いに勉強になります。

席題 「雨」
 降るかしら降らないでしょう傘を持つ  橋本節子
 傘さして背中の子ども雨に濡れ     宏之
 いつも傘備え欠かさぬ雨男       靖国
    先生のご指導 傘だけは備え欠かさぬ雨男
 雨の旅苔寺だけは輝いて        広子
 雨音に目覚め計画思案する       邦江
 雨上がりきらめくばかりいわし雲    蓉子
 雨ごとに松茸易くなるらしい       昭子
 コスモスが雨に打たれてかなしそう   〃
 はじめてのカルチャーにきて雨女    〃
 台風の訪れるたび無事願う       三四子
 傘すぼめ体くねらせ嵐打つ       紀代
 日がいます日本総なめ雨台風     山里節子
 初講義雨に打たれてスタート切る
    先生のご指導 初講義雨に打たれてスタートし
 雨の日は気持ち落ち着く不精者    文子
 いそぎ足額にかかる雨と汗       かをる


兼題 「旅」
 逢いたくて旅の夜風にまた燃える   橋本節子
 うろこ雲旅の私を泳がせて         〃
 流氷のツアーが成らず沖縄へ      宏之
 せかされて駆け足で見るバスツアー  靖国
 旅先で恥ずかしげなく肩を組む      〃
 バス旅行熟女パワーが満開に      広子
 旅の湯で日頃の疲れ流しけり       〃
    先生のご指導 旅の湯で日頃の疲れ流します
 旅に出て澄んだ気分になる私      邦江
 楽しいね旅のプランのあれこれを     〃
 煩雑さリセットしたく一人旅         蓉子
 寡黙でも笑顔が見える旅先は       〃
    先生のご指導 寡黙でも笑顔の見える旅先は
 紅葉を見に来たはずがしゃべり旅    昭子
    先生のご指導 紅葉も喋るばかりで旅終わる
 花博へ姉妹で集う記念の日        三四子
 一人旅五七五音はついて来る      紀代
    先生のご指導 ひとり旅五七五音ついて来る
 
ホスピスを旅立つ友は涙せず
       紀代

 身支度をしているときが旅心        昭子
 旅に出て名もない人の健気さよ      文子

兼題 「取る」
 失言に気づき自分を取り乱す       橋本節子
 煩悩を皿に取り出し思案する        〃
 バイキング会費以上を皿に取る      田中靖国
 つい出した箸でカロリー取りすぎる     〃
 パパが投げボール受け取る紅葉の手  広子
 かかりつけ医師も私も年を取り       〃
    先生のご指導 かかりつけの医師も私も歳を取り
 
友からの旅の誘いの電話取る
      邦江
 クラス会友の手取りて懐かしむ       〃
    先生のご指導 クラス会友の手を取り懐かしむ
 取りたいな狙っています一等賞      蓉子
 もみじの手が煙草の煙取ろうとす     〃
    先生のご指導 もみじの手たばこの煙取ろうとす
 通信の道を選んで資格とす        三四子
 主導権取ったつもりが手のひらへ    紀代
 取り替えたい体のパーツ緩みきて    〃
 紅葉のたより聞く旅したい
    先生のご指導 紅葉の便りを聞けば旅したい
 しずかさや取るにたらない私の句    かをる
    先生のご指導 しずかさへ取るに足らない私の愚