タクシー
滞在中1番暑い日の朝。この日気温は40℃になったという。1番早い時間に出発。この日はタクシーで移動。シドニーではタクシーはたくさん走っている。車種は日本と同じようにほとんどセダン。これでは、機材を載せることができないのでステーションワゴンのタクシーを拾う事にする。到着予定時間が7時40分頃なので、7時30分にホテルの前で拾えれば間に合う。しかし、すぐに拾えるのかどうか分からないので、早めにジョージ通りで探すことにする。7時、みんなで機材を持って通りに出た。すぐに1台来たが、余裕思って見過ごす。すると、1分間も経たないうちにまた来たので、今度は乗ることにした。2日後分かることだが、とてもラッキーだった。
   運転手はリンさんと言う中国系の人。住所を書いたメモを確認してもらって発車。シドニーのタクシーは料金がとても小刻みに上がっていく。ハーバーブリッジを渡ってすぐ東に折れたところがノースのキャムレイと呼ばれるところ。学校の正面になるパルメール通りで車を降りる。9分間で着いた。メーターは14ドルあまりだったが、橋の通行料金が3ドル加算されて17ドルあまりだった。誰も通っていない。角を曲がったブレビュー通りの入り口から、と言われていたので見に行く。すると、それらしき建物があり、荷物を押して移動する。学校は伝統ある建物。
   土曜日の朝、日本の感覚ではまだ午前6時。大型の鳥が鳴いている。閑静な住宅街の中、ベンチに座って休憩。白と黒のまだらの鳥が餌をついばみながら近寄ってくる。人間に慣れていて怖がらない。しばらく、休んでいると、管理人の男性が鍵を開けにやってきて、すぐに帰って行った。何のりアクションも無かった。7時40分頃、運営委員長の神代ブラウン典子さんがタクシーでやって来た。挨拶もそこそこに、準備に架かる。この時、すでにかなり暑い。

キャムレイ・パブリックスクール
   講堂には公演するステージがあり、そこだけ天井が低く扇風機も付いてていない。(あっても回せない)8時過ぎ、約束の変圧器が届いた。この学校で毎週土曜日に日本語の補習が行われており、1年生から6年生まで280名あまりが学んでいるとのこと。遠い人は車で2時間かけて通っている。送り迎えの親も大変だろうが、異国で暮らす日本人の心意気の一端をかいま見たような気がした。
低学年の公演は、9時開演の予定。しかし、9時になっても揃わない。忘れていた先生もあるとのこと。公演は、1時間目の授業として行うので終わりは守って欲しいとのこと。演じながら、様子を見て演目をカットすることにする    予定時間より少し遅れて、9時15分始まった。

公演 そのW
♪ オープニングのうた  ♪ ハローマイフレンズ ♪ はてなとお日さま いっすんぼうし♪ もしも季節が一度に来たら  ♪ 春の小川  ♪ うれしいひなまつり ♪ こいのぼり  ♪ 手のひらを太陽に ♪ アイアイ

   昨日、一昨日に比べてノリが今いち。急に日本でやっている時のことを思い出した。普段の環境の違いか、どうも日本語が理解できていないようだ。一段と力が入る。(T.F.Gの公演はノリの悪いときほど何とか乗せようと真剣になる) それにしても暑い。手のひらに汗をかく。ハンカチで汗をぬぐいながらの公演。(こんなの初めて)演目を3つカットして、9時50分終了。
   子ども達は2時間目の授業に教室へ帰っていく。次の準備をしてモーニングティー。おにぎりなどを準備してて頂いていた。残念ながらあまり食欲がない。まち、ゆきはけっこう食べている。シドニーの暮らしなど色々と聞くことができた。神代さんを通して、日本人幼稚園「木の実幼稚園」から今日午後、公演をして欲しいとの打診があったが、準備もしていないのでお断りする。話の中で昼食の心配をして下さり、甘えることにする。テイクアウトを買い出しに行って下さるらしい。それにしても暑い。あとで聞いたのだが、この日40℃まで上がったそうだ。外では付き添いの保護者も木陰で休んでいる。
   しばらく休んで、次の公演の準備にかかる。ゆきは浴衣を着る。トンおじさんはTシャツを着替える予定を忘れ、汗でヅクヅクになった。

低学年と同じように15分遅れて、11時15分シドニー最後の公演が始まった。

公演 そのX
 ♪ オープニングのうた  ♪ ホレホレ!? ♪ さくらさくら  ♪ たんぽぽ ♪ 花  ♪ 一円玉のたびがらす
    かさじぞう  ♪ てんとう虫のサンバ  ♪ パンパンサンド ♪ 1本の鉛筆 ♪ 上を向いて歩こう

   やはり、日本語は充分理解されていないように感じた。もう一つ反応を手探りしながらの公演だった。
後半になると授業を終えた低学年の子ども達が、入り口付近で迎えに来た親と一緒に観ている。12時5分、迎えに来た親にせかされるように終了した。どっと流れる汗に疲れを感じた。片付けをして、教室に移動。、準備してくださった昼食を頂くことになる。
   昼食は日本の焼き肉風の弁当と寿司とあり、全員寿司を頂く。中身は、にぎりが7貫、巻が5個、軍艦が2個でにぎりはサーモン、エビ、マグロで軍艦はキュウリとでんぶ、巻は色々と入っていた。米はオーストラリア米で心づくしだったが日本ので食べ慣れているものとは、ネタ・しゃりとも似て非なる物だった。でも、初めての日本食だった。記念品を頂く。土曜学校開校10周年記念のマグカップとお菓子。3校ともおみやげはマグカップ。カバンが1つ占領されてしまった。学校の前で記念写真を撮り、13時35分、タクシーを呼んでもらってホテルに向かう。

もう一つのパシフィックホテル
  運転手にホテルの住所を書いたメモを示し、了解を得て出発した。ホテルの出入り口の方向の関係から遠回りしますとのことで、そうかなと思っていた。着いた。後ろで3人がO.Kを出す。荷物も降ろさないうちにローカルのカップルが乗り込んでくる。まだ、支払いをしていない。呼び出し料金を含めて29ドル余り。少し高いなと思いながら、荷物思って建物に入ろうとしたとき気が付いた。ここと違う。500メートルほど行き過ぎている。看板は確かにパシフィックホテル。帰国してインターネットで調べて判明した。もう一つ、同じ名前であるのだ。仕方ないので、ジョージ通りを機材を持ったり、押したりしながらホテルまで歩く。交差点の歩道と車道の段差はひと苦労。下り坂でたすかった。ホテルに着いた時、14時00分になっていた。

パディーズマーケット
   14時20分、機材を置くと急いで着替えて出発。公演が全て終了したので、声を気遣うこともなく全員ウキウキ。でも暑い。ホテルの近く、中華街の一角にあるパディーズマーケットへ行く。大きな倉庫みたいで、肉と魚以外は何でも売ってる。買い物客や観光客がかなり多い。冷房が効いているのでそのせいかも・・・ くまなく散歩している内に3人にチャイナ服の上着をせびられるが却下。土産物から女性用のカツラ、下着までカラフル、カラフル。自分用にアボリジニの模様の入ったTシャツを買った。たっぷり楽しんで、15時40分いったんホテルに帰る。最後の洗濯機を回して16時00出発。

シドニー・ライトレイル
   楽しみにしていたチンチン電車に乗るために、キャピトルスクエア近くにあるジョージストリート駅に行く。ファインティングニモの大きな看板が出ている。この映画の舞台はオーストラリアのグレートバリアリーフからシドニー湾までなので大変な人気だそうだ。路線図と料金表でダーリングハーバーまで1ドル50セントと確認する。ベンチがあるだけで切符は売っていない。しばらくすると、赤色の車体に白色で大きく文字を書いてある電車がやってきた。低床でプラットフォームと同じ高さ。16時20分、座席に座っていると、前の車両から若い女性の車掌さんが来て、切符を買うことになる。値段は一人2ドル80セント。4人分で11ドル20セントだという。仕方がないから言われるとおり支払うが、切符はレシート。切符代金を支払っている間に電車は発車。次のヘイマーケット駅からモノレールがそって走る。エキシビジョン駅の次、ダーリングハーバーで降りる。車内にはテレビがあり、ABCニュースを流していた。

ダーリングハーバー
   ショッピングセンターとコンベンションセンターの間から海岸前の広場に出る。コンベンションセンターで結婚パーティーが行われていたらしく、新郎新婦を待って参加者がたむろしていた。出てくるかなと思って、しばらく見ていたがなかなか出てきそうにないので、大道芸を見に行く。週末にはいつもここでおこなわれていると聞いていた。そこそこの観客があり、観客もまきこんでやっていた。潮風に当たりながら30分ほど見ていた。

モノレール
    17時30分頃モノレールに乗るために、コンベンション駅に向かう。結婚パーティーの人並みはとっくに消えていた。駅は歩いてすぐ。切符は自動販売機で一人4ドル。戸惑っていると駅員が出てきて教えてくれた。コインが出てくる。かなり使い古した物だ。自動改札機に入れると3本の棒が回転して通してくれる。すぐに来たが満員なので見送る。車体は全面広告で、ど派手。次に来たのは前よりも混んでいたが乗ることにした。日本人ツアーのおばあちゃんが大半。ラッシュ状態。1両に座席は8人分。全部で7両連結。車両間の行き来はできない。途中で降りるだろうと思っていたら、ワールドスクエヤーでみんな降りたので座席に座った。まち曰く、
「浅草にある花屋敷の電車みたい」
道路の上をビルの軒先をかすめるように左回りに走っている。乗り放題なので、2周して、ダーリングハーバー駅で降りる。観光客向けだ。4ドルは日常使うとなれば高い。乗客の大半は観光客のようだった。

天使の輪
   18時前に、さっきまでいた海岸の向かい側にいた。モノレールも通っているビアモント橋でつながっている。水族館の横を通って1時間ほどの時間をソフトクリームを食べながら過ごすことにする。水上バスの発着所にもなっていて人通りは多い。
   公演が全て終了した安堵感と緊張が少し解けた虚脱感が入り交じりぼーっとしていた。時間が経つに連れて、ディナークルーズへ乗る人が増えてきた。何種類ものディナークルーズが出ているみたい。花嫁の格好をした女の子や、おめかししているローカルの女性が目立つ。中でも驚かされたのは、頭の上に天使の輪を付けた女性が現れたことだ。びっくりして眺めていたが時間が経つに連れて、20人余りにも増えてきた。北の方の桟橋へ向かっていった。乗船予定の5番桟橋の方に移動すると、昨日、ドライバーをしてくれた前川さんが日本人のツアー客を案内してきていた。

ショーボート
   19時近くなって、乗船の時間が迫ってきた。前川さんが「ついて来い」と合図をしたので、後ろに続く。桟橋にいた時、沖を船が通り船も桟橋も揺れる。続いて乗船すると、ノーチェックで行ける。そのまま後ろについて二階に上がったがおかしいなと気が付く。どうするかと思っていると、1階にUターン。受付でバウチャーを見せると、女性のチーフらしき人が小首をかしげて1番末席に案内するように指示した。料理を期待しないで一番安いBコース(一人99ドル)を頼んだのだ。席に着いてからバウチャーの綴りを預けていたままだったので取り返しに行く。ドリンクのメニューは日本語と英語と色が違うみたい。ビールを頼むと担当の若い女性が「アサヒかキリンか」と聞く。「アサヒ」と答える。彼女はヒの発音ができず、シになってしまう。これで楽しくコミュニケーション。ワーキングホリデーで働いてるような感じだった。日本人の若者がボーイをしていた。だんだんと席が埋まってくる。ショーのMCも兼ねているマジシャンがテーブルを回ってマジックをしている。片言の日本語で雰囲気を作っていく。ドリンクで乾杯。
料理が出てくる。タスマニア産のスモークサーモン。料理の内容はインターネットで事前に調べてておいたが3人には言っていなかった。
   19時30分、食べ始めた頃出航した。メインデッシュはローストチキン。味は薄い。オーストラリアは素材の味を生かすので薄味らしいが、ソースを付けてもやはり物足りなかった。テラミスのデザートにコーヒーでおしまい。一番おいしかったのはテラミス。メインデッシュを食べ終えて彼女たちは船の外へ写真を撮りに出る。カップルばっかりだったそうだ。船はダーリング湾からウォルシュ湾を通りハーバーブリッジの下をくぐってシドニー湾をゆっくり就航してサーキュラキーの桟橋に寄るがすぐに出航する。近くにオペラハウスが見え、サーキュラキー、ロックスの夜景がとてもきれい。ポートジャクソンまで出て、止まっている。
   21時、料理を全部平らげて、照明が落ちる。ショーの始まり。前の方のデラックスの席はまだ食事が終わってないらしく、暗闇の中ボーイが通路を行き来している。早く乗船することの意味が分かったような気がした。ショーはパリのキャバレー・ムールランージュ風に構成されている。いわゆるショーパブ形式でお決まりのフレンチカンカンもあり、約1時間まあまあ楽しめた。
   22時、5番桟橋に帰ってきた。ホテルまで20分ぐらいなので歩くことにする。坂道を疲れた足で歩いていると、酒場は週末で何処もいっぱいのようだ。中国庭園の外を回ってホテルに帰る。23時近くになっていた。
   寝る前にパッキングを始める。機材はもう使わないので早めにしておくと後で楽になる。特に土産でもらったマグカップは念入りに梱包する。みんなのカバンのキャパを計算して効率よく行う。
     24時頃、段々寝にくくなってきたソファで寝る。






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