2003/11/09
六甲全山縦走
参加証と通過スタンプ 須磨スタート時 横尾山への階段 名勝須磨アルプス馬の背 神鉄 鵯越駅前
菊水山への上り口 菊水山から明石海峡大橋 天王吊り橋 紅葉の市が原。ここでやっと中間点。この先、稲妻坂から摩耶山へ 摩耶山、掬星台。ここから大平山辺りまでは雨
雨、もう真っ暗な六甲最高峰。登山道を行く人は皆無、ドライブウェイ派ばかり・・・ 宝塚ゴール。やっと到着 完走証明のプレート

2003-60 11/09() 曇り空の暑→風雨の寒、でも何とか着いたよ56km、渋滞と泥道の六甲全山縦走

 

一、移動日  2003/11/09(日)

一、移動地  兵庫県神戸市須磨区須磨浦公園〜長区〜灘区〜北区〜東灘区〜芦屋市〜西宮市〜

宝塚市宝塚駅前

一、メンバー 単独(神戸市主催六甲全山縦走大会に参加。参加者は1,700名と発表)

一、交信局数 1局(無線機不携帯、ハンディー機のみ)

一、天候   スタート時・・・曇、蒸し暑い → 8時前後、須磨アルプス付近、小雨

→14:30過ぎ、摩耶山を過ぎてから、ガス強風、気温低い(10℃)

→18:30頃、大平山を過ぎてから、ゴール到着時、晴。

 

一、経過   04:10 遠出よりはゆっくりの起床。
05:33 大久保駅一番の電車でJR須磨、山陽電鉄乗換須磨浦公園現地へ

06:10 須磨浦公園スタート地点出発、ロープウェイ下で半ズボンに。

06:38 旗振山通過

06:47 鉄拐(てっかい)山通過

06:55 高倉台おらが茶屋通過

07:22  栂尾山通過、途中から須磨アルプスの渋滞に引っかかる

07:47 横尾山通過

08:16 東山、須磨アルプス過ぎたところで雨。長ズボンに

08:45 妙法寺通過

09:24 高取山通過

10:02 鵯越駅通過

10:15 鈴蘭台下水処理場、トイレ・小休止,10:32出発

11:15 菊水山(チェックポイント)、無線(1局)

11:47 天王吊り橋通過

12:14 鍋蓋山通過

12:35 大龍寺通過

12:45 市が原小休止、12:56出発

13:40 学校林道出会い通過

14:20 摩耶山掬星台(チェックポイント),小休止、14:32出発

14:57 杣谷峠通過

15:32 丁字が辻通過

16:07 稜雲台,小休止、16:15出発

16:58 六甲最高峰通過

17:08 東六甲分岐チェックポイント通過

18:27 大平山,小休止、18:35出発

18:52 大谷乗越通過

19:48 塩尾寺(えんぺいじ)通過

20:18 宝塚ゴール着

 

縦走の所要、14時間08分でした

 

   20:40頃JR宝塚駅発(快速)

   21:05 尼崎発(新快速)

   22:10 帰宅

一、コース案内・・・・神戸市発行の六甲全山縦走の案内によると、

海抜0mに近い海岸から、宝塚までの累積標高は3,000mを越え、五合目から富士山に登る1,500mを二回登るのと同じだけの厳しいコースとか。56kmは、水平距離では東京〜新横浜往復、大阪〜西明石に匹敵する。須磨浦公園の海岸近くのスタート地点から、いきなり旗振山への急坂があり、そのあとも標高こそ3〜400mであるが一山ずつの急坂による上り下りが、旗振山、鉄拐山、高倉山、栂尾山、横尾山(須磨アルプス)、東山、高取山、長田区丸山地区、菊水山、鍋蓋山と、市が原まで続き、その後は稲妻坂、天狗道を上った600mの摩耶山、折角登ったのに今度はアゴニー坂(登りの時にアゴがニー(膝)につく位の急坂)を下り、更に小さな上下を何度も繰り返して六甲最高峰を目指す長い稜線歩き、そして、基本的には下りだが非常に長くて急な坂もある東六甲縦走路と、並べただけでも気が遠くなるような行程である。

 

一、詳細

9/1に大会参加の申し込みをしてから、今までの記録などを読んで、事前に練習をしておかなければいけないと思い、約半分を東西に分けて都合4回歩いた(内、最初の3回分はすでに移動記録あり)。本番はその二倍、経験からは分からない厳しさを不安に思いながらの参加であった。

 

前日・・・10時前に就寝、明日に備える。ホテル泊ではないので、その点は楽であった。

役に立たない目覚まし時計(鳴る前に目が覚めてしまう!!)を止めて、食事など、何時も通りのパターンでこなして自宅発。まだ暗い。自転車には山用のヘッドランプで。

 

当日、出発前・・・乗った一番の快速電車には、他にも何人かの参加者が乗っている。皆さん垂水で山陽電車に乗り換え。私は須磨で乗り換え。4分の乗り換え時間しかなく、国道2号線を走り抜けてセーフ。これで10分の節約。電車の乗客はほとんどが参加者。須磨浦公園駅は臨時の駅員さんが待機している。でももうこの時間には客はまばら。皆さんすでに出発済みのようである。

 

スタート地点→須磨アルプス・・・受付で手続きをして、スタッフの方にシャッターを押してもらい、取りあえず出発の証拠写真を撮ってもらう。曇りながらも暑いくらいで、ゆっくり登り始めたが、暑くて途中の四阿で半袖・半ズボンスタイルに。皆さん早い。

鉄拐山を巻く道があるようだが、正規のルートを通る。この後、摩耶山から六甲最高峰までにもドライブウェイを通る巻き道があるが、全て正規のルートを通った。ほとんどの人はドライブウェイを通っていた。

スタート地点から始まる急坂、栂尾山の強烈階段とも渋滞はなく、これはラッキーと思っていたら、横尾山の登りでストップ。ここから渋滞が残っていて、須磨アルプスを抜けるまでが休憩時間になった。

今までは写真を撮るのに人を入れようとしても、ほとんどいなくて困ったが、今回は全く逆、とぎれることのない人の列であった。8時過ぎから小雨がぱらつく天気になり、その後宝塚手前まで変わらなかった。

栂尾山の木製展望台では早速休んでいる人がいたが、もう少し頑張れば渋滞休憩ができたのに・・・・。

 

須磨アルプス→高取山・・・須磨アルプスの荒々しい景色をじっくり眺めながら通過。途中の危険個所にスタッフの方が立っていて皆さんに注意をしている。早朝からここでじっとしているのは寒さは寒し、頭の下がる思いです。馬の背、東山、いろいろな場所で休憩している人を尻目に通過。

横尾団地、妙法寺も通過。野路山公園で須磨アルプスを振り返り、高取山の登りに取り付く。

この登りはきつく、またまた渋滞、途中で息が上がってしまう人も。山頂の高取神社も通過。

 

高取山→菊水山チェックポイント・・・この辺りからやっとエンジン全開。高取神社参道の茶店にはバナナやペットボトルを出して商売をしていたが、こちらは用なし、かなりの速度で通過する。

潮見茶屋のおじさんに「頑張っとんね、けど2時間も遅い」と。[・・・トン、と言うのは播州弁で、・・・している]これではさらに頑張らざるを得ない。急坂を下りきって長田区丸山の市街地にはいる。

信号待ちももったいないので、走って通過、山道と違って追い越しやすくどんどん追い越す。

ところが、刈藻川(かるもがわ)を渡ってからは急坂、少し抜き返される。

鵯越駅前の商店でもバナナなどを売っていたり、駅前広場で食事をしている人たちがいたが、全てパス。小雨模様だったので、その先の公園の屋根付きベンチで三笠を出して食べる。

食べたらすぐに出発、烏原の下水処理場でトイレと休憩。

そして、菊水山駅下を上がり、石井ダム建設現場を左に見て菊水山の取り付きにかかる。

案の定渋滞していて、逆に休憩になる。山頂でチェックを受け、ハンディー機でCQを出して無線をすこしだけ楽しむ。大勢の参加者が休憩・食事なのに、何時も通りのスタイルになってしまった。

 

菊水山→市が原・・・さて、難関の菊水山を越えた安心感で気分は非常に楽になった。しかし、この後天王吊り橋までの下りと鍋蓋山の急坂がさらに続く。もうしばらく速度は押さえ気味に黙々と渋滞の列に連なって鍋蓋山の山頂を通過する。ここでも大勢の人が休憩中なのを尻目に・・・・。

ここから市が原までは道が広くなる。気分も足も調子が悪くなく、少しスピードアップ。大龍寺まで一気に行ってしまう。山門のところに店が出ていて皆さん何かを食べていたようだが、ここも通過。市が原までさらに一気に。市が原の河原に出るところにきれいな紅葉があり、やっとほっとする。桜茶屋前のベンチで二回目の小休止とした。

 

ここまで6時間35分の所要、一回目に歩いたときの8時間からすると、今日の渋滞を考慮すればかなり早く歩けたことになる。何とか宝塚まで着けるか、ここからは初めての経験になるので、不安と期待が交錯、気持を新たに先週宝塚から逆コースで歩いた道に踏み出し、再出発。

 

市が原→摩耶山掬星台チェックポイント・・・先週夕日にきれいに映えていた紅葉はすでになくなりつつあり、季節の進行はかなり早いと感じながら稲妻坂、天狗道を登る。渋滞気味だが完全停止はなく、程々の速度でここでも体力は温存。でも、だんだん皆さん遅くなってくる。ここまでにも感じていたが、特にこの辺りから顕著になってきたこと、団体で参加している人たちが遅い人を先頭に長い行列を作り、渋滞の原因になっていること。その上、横に避けようともしないで、おしゃべりをしながらと言う光景。少し広いところに行くと横に並ぶという厚かましさ。何をか言わんや。

 

学校林道出会いも通過、摩耶山方面は暑い雲がかなり激しく流れていて、午後から雨が上がる予報もまたまた誤報のようである。ここまで来れば何とかなりそうだという気持が出てきて、ピッチが上がる。しかし、距離はまだ半分過ぎた程度、これから今までと同じだけ歩くのだという不安も。

やはり未経験ゾーンに対する若干の不安を感じつつ摩耶山へ。ここからの神戸大阪方面の景色は期待していなかったが、何と雨が来る前に返ってよく見えるパターンで、素晴らしい見晴らしである。今年4回目にして初めてのこの景色、当然カメラに納めておいた。

 

やっと着いたが、強風。それも気温10℃。チェックを受けて早々にロープウェイの駅舎に入り込んで小休止。ここでウィンドブレーカを着込み、おにぎりをほおばる。水分もここまでに1.5リットルを消費、もう500ccを追加購入。宝塚までに最終的には2.5リットルを飲み干した。

 

摩耶山→稜雲台・・・建物の中で少し温もったので外の強寒風は一瞬身にしみたが、少し行くとすぐに暑くなり、汗とぱらつく雨で一番いやなパターン。でも行くしかない。アゴニー坂を駆け下り、ドライブウェイで追いついた方と少し話をした。70歳前、65を過ぎると急に体力が落ちた、以前はもっと早かったが(と言うことは何回目かの参加か、もうこんなにたくさん歩きたくないけどなぁ、と思いながら)、等々、杣谷峠を過ぎた辺りで、お先にと言われたので、先を急ぐことにした。

 

自然学校からはドライブウェイを離れてサウスロードの長い登りになる。以前の全縦記録を見ても、ここは隠れた難所と書いてあり、ゆっくり登る。雨が少し強くなってきたがそのままの格好で歩き続ける。サウスロード分岐を直進、ドライブウェイに出たところにある四阿で休んでいる人がいるがそのまま直進、木製階段が正規ルート、・・・・、・・・・、あれっ???、みんなドライブウェイの方へ。結局正規ルートで追いついた方一人と二人だけで丁字が辻まで。何と寂しい全縦ルートだったことか。排気ガスと騒音、おまけに危険付きのルートなど御免被りたかったので、当然のごとく正規ルートを通ったのだが、ここまで少ないというのは想像できなかった。おかげで静かな山歩きとなったが。この先は稜雲台まで、歩道歩き。ここでも横に広がったり、おしゃべりしたり・・・・。

全て追い越して雨のゴルフ場から稜雲台へ直行。プンプンの水平移動だった。

 

稜雲台→六甲最高峰→東六甲分岐チェックポイント・・・稜雲台では屋根の下で小休止。本来なら素晴らしい景色のはずであるが、いつもの通り生憎の白一色、今年はここから白以外の景色をついに見ることがないような気がする。旅行できていた中国の団体のガイドさんも、同じ事を説明していた、当然中国語で。

 

チンティエン、ティエンチープーハオ、スウオイー、ツォンチォーリーカンチィエンダメイリーフォンチン、プーノンカンチィエン。チンテイエンデホワ、バー シェンフーシーヂェ、ターバンポン、チーターダフォンチンカンチィェンダ。ハイヨウ、パア イエチィエンダフォンチン、シェンフーレン チィアオ 1000ワンドルダイェチン・・・・・とか何とか・・・・。

(今日は天気が悪く、それで、ここからのきれいな景色は見ることができません。

晴天の時は、神戸の市街、大阪湾などの風景が見えます。

さらに、夜景は、神戸の人たちは、1000万ドルの夜景と名付けています・・・・)

 

つまらない挿話はこれくらいにして、ここではおにぎりと水分を補給。雨はしのげても風は吹きさらし、長く休むと寒いので早々に出発。六甲最高峰までは、上り下りの激しくないドライブウェイと、それを縫うようにつけられている上り下りの激しい登山道のどちらを歩いても良いが、当然すべて登山道を行く。ここでも一人だけ追いついただけでほとんどの人はドライブウェイを通っていたようである。

 

ところが、粋がってばかりいられない事態が発生した。最高峰直前の登りで、両足の足三里の筋肉が急に硬直してきたのである。ここまでは使わなかった鎮痛スプレーを初めて使い、屈伸運動をして何とか硬直は収まった。こんな事は今までに経験したことがなく、足も使いすぎるとこうなるのか、と初めて知った。いろんな人が途中で同じ状態になっていたのがやっと身にしみて分かったというお粗末。

ここで動けなくなるかと緊張したが、事なきを得てほっとし、そのまま最高峰のケルンまで行って、証拠写真を撮り、先を急ぐ。

 

辺りは暗くなってきており、この機会にヘッドランプも準備。ここからは基本的に下り、膝も心配になるが、最後の休憩できる一軒茶屋も通過。

 

東六甲分岐→宝塚・・・チェックポイントで札をもらい、すぐに出発。分岐点では照明をつけて急坂への案内をしてくれている。スタッフも大変。ご苦労様です。でも、ここから先、もっといろいろな場所で照明をつけて安全確保をしてくれていた。感謝感謝です。

 

雨は止んでいるようだが、これまで降った量が多かったのと、大勢の人が歩いたせいで、道は泥んこのぬかるみ。道幅も狭く、真っ暗な中なので当然渋滞と言うほどではなくても行列になっている。

これがなければいつもの墜落下山を敢行していたが、それができなくて皆さんに合わせて下りることになったが、それも良かったのかもしれない。そのまま行っていたら膝が悪くなっていたかもしれない。それにしてもどろどろの悪路であった。

 

大平山ではNTTの方々による電話サービスや照明サービスがあり、ここで小休止、草餅とお茶を補給、最後の頑張りに備える。

 

塩尾寺(えんぺいじ)手前の急坂も行列の中から抜けられず、非常に下りにくいところであったが、ゆっくり下り、突然塩尾寺の前に出て一安心。途中、阪神方面を見下ろすと、晴れていて非常にきれいに見えている。写真はぶれたり光度不足で失敗。これは仕方がない。写真を撮りに来たのではないから、と自分で納得。でも悔しい。

 

そして、長かった縦走もやっと終了、甲子園大学からもすたすた歩きで宝塚ゴールに到着。
受付で記念の盾、認定証をいただいて、記念写真も撮ってもらい、宝塚駅へ。

 

しばらく歩く気がしない、次はどこに行こうと考える気力がないくらい満足、満腹感のある一日だった。

 

一、感想

冒頭の練習の半分縦走(約30km)は甘いものだった。全行程56kmはやはり厳しい。
雨と、渋滞でなかなか思うように歩けなかったが、それがかえって良かったと感じた。

 

体調について・・・7月の白馬三山、蓼科、多紀アルプス、8/4鳥取大山以来山歩きをしていなかったので、9月から長距離に目標をおいて練習した。山の練習は山で。全て日帰り。

 

9/ 6 須磨→市が原・三宮(半縦走その1)

13 三宮・市が原→宝塚(半縦走その2)

15 千が峰

20 須磨→市が原・三宮(半縦走その3)

22 高御位山

27 木曾駒ヶ岳、濃が池、宝剣岳

10/ 4 大台ヶ原(東大台)

10 伊吹山

13 段が峰

19 氷ノ山ブン廻しコース(関宮町紅葉登山大会)

25 鳥取大山

11/ 1 太宰府周辺ウォーキング

2 宝塚→市が原・三宮(半縦走その4)

 

半縦走その1、2では、一日に歩く距離として、初めて30キロを超えたこともあり、膝が痛くなる状態で、湿布やスプレーの世話になるという今までには考えられないことがあった。もう参加できなくなるのではないかとも思ったが、結局膝そのものではなく、膝を支えている筋肉の痛みで、10月に入ってから湿布による治療、膝の屈伸、特に風呂での正座と伸ばしなどが効いた。

 

荷物について・・・いつもは無線設備があるので、最低10kgを背負っているが、今回は無線機・三脚・アンテナは持たずハンディー機のみとし、それ以外は食料、水分500cc*4(レモン水*3、自家製麦茶*1)、着替え、ディジタルカメラで、7kg程度であった。

尚、天候の予想では気温高め、雨に対して、ウィンドブレーカと帽子でしのぐこととした。稜線上では一部風がきつく気温も10℃と低かったが、ほとんど歩いていたので、汗をかくくらいの暑さであった。

縦走中、ストックを一本使用、これは何時もと同じで、大変有用であった。

 

以上