はじめに
3月初めの新聞広告に、「がんばる歩き遍路」という見出しで、歩き遍路の説明会開催が載っていました。
ずいぶん以前に、NHKテレビで日曜日の朝や夜中に八十八ヶ寺の遍路を放送していたのを見て、自分も退職したらぜひ行きたいという夢を抱いていました。本も買って、機会があればぜひにと思っていました。
平成10年3月末に60歳で定年退職をしましたが、一日の休みもなく、第二の職場に再就職し、夢中で勤務していました。そのようなとき、職場に歩き遍路を何度もしておられる方が偶然お越しになり、パソコンの画面を見せながら熱っぽくはなして聴かせて下さいました。そのことで、私の夢がまたふくらみはじめました。
平成16年3月末に第二の職場を定年退職しましたが、川柳や野菜作り、そしていきいき仕事塾の受講とグループ活動など、日々の生きがいづくりや仲間づくりに夢中で、お遍路の事など考える余裕がありませんでした。
私の夢を知っていた妻が、新聞に出ていた広告を見つけて教えてくれたのです。早速電話をして説明会参加の予約をしました。ただ、1日に15.6qから23.4q歩くという事で、山道をそれだけ歩けるのかどうかすこし心配です。
3月17日(木)
午後から、兵庫県民会館で開かれる「がんばる歩き遍路」の説明会に参加しました。4,50名の方が既に来られていました。月1回のペースで3年6か月かけて全38回の行程で、1100qを歩くという話にちょっとたじろいだのですが、ビデオを見せていただいたところ、82歳の方がすべて歩き終えて、さらに高野山までも歩いて登られた事、その成就感のさわやかさをお聞きし、この年ならまだ大丈夫ではないか、とにかく最初だけでも参加してみて、それから考えてもいいのではないかと思い、4月18日(月)第1回「1番霊山寺〜7番十楽寺」に、最低限の巡礼用品(白衣、輪袈裟、金剛杖、杖カバー、納経帳)と共に申込みをしました。阿波一国だけで8回、1回12,800円(うち1回は一泊するので28,800円)と、年金生活者にはすこし荷が重いところですが、外国旅行する事を考えれば、まあいいかと思っています。
3月18日(金)
インターネットで、香川県の方が書かれた遍路日記のうち、「阿波一国の遍路歩き」を読ませていただきました。綿密な計画を立てて、ひとりで歩かれているのですが、途中で道連れになった人や、同宿した人の事など、楽しい事がたくさん書かれており、一人歩きもいいかなと思いました。朝7時前後に出発して、3時前後には宿に着くという、早出早着ということが大切だと知りました。
3月19日(土)
昨日読んだホームページの続きを読みました。甲浦から高知の第2回です。私の持っている「四国八十八ヶ所詳細地図」と見比べながら読んでいたのですが、この本は十年ほど前に買ったものですから、阿佐海岸鉄道も土佐くろしお鉄道も載っていません。ちなみに発行年月を調べようと本の隅々までみましたが、どこにも書かれていませんでした。本当に一人歩き遍路をするなら新しい本を買う必要がありそうです。
それにしても、長距離を淡々と歩かねばならないことがよくわかりました。
3月22日(火)
今日は朝から雨模様、風も強くなり、家にいるしか仕方がないので、午後から遍路日記の続きを読みました。第3回は高知から宇和島までです。前回同様地図をみながら読むので時間がかかりました。足摺岬では、片道に1日かけ、足摺岬で一泊、翌日また元の宿屋に戻るということで、これは大変だと思いました。今回は文章に写真がリンクしてあるので、その都度写真を見ながら楽しく読ませていただきました。ただ、道連れが固定してしまうと、相手のペースや関心を抑えることになり、歩き遍路は相手への心遣いが必要なことも知りました。